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肩こりがひどくて、「肩甲骨をはがさないと治らない」「このままだと内臓が悪くなる」といった情報を見て、不安になったことはありませんか。
実際には、肩甲骨が周囲の組織に物理的に癒着しているケースはほとんどありません。手術が必要なほどの癒着でなければ、肩甲骨は背中の上を滑らかに「滑る」のが正常な状態です。SNSで見かける「脅し」のような情報は、医学的な根拠が乏しいものが多いのです。
とはいえ、不良姿勢を放置するリスクはゼロではありません。巻き肩や肩こりが続くと、頭痛、腰痛・坐骨神経痛、さらには腱板断裂のリスクにつながることもあります。痛みへの耐性が下がったり、自信や自己肯定感に影響したりすることもあると言われています。姿勢だけが原因とは限りませんが、大きな要因の一つになり得るのです。
では、本当にケアすべき場所はどこでしょうか。狙うべきは背中ではなく、肩の前側にある「小胸筋」です。小胸筋は肋骨(体幹)と肩甲骨をつなぐ筋肉で、これがゴムバンドのように縮んで硬くなることが、巻き肩の主な原因とされています。腕を引っ張っても小胸筋には届きません。腕(肩甲骨)を固定し、体幹を逆方向に回すことで、初めてこの筋肉がしっかり伸びます。
今日からできるケアはとてもシンプルです。①壁に手のひらを当て、肘を軽く曲げる②体を反対方向へ回旋させ、胸を張る③ストレッチ感を感じながら30秒キープ
ここで一つ注意したいのが「手の向き」です。脱臼しそう・グラグラする感覚がある方は、指先を前に向ける(内旋)ことで、肩が外れにくい安全な姿勢になります。一方、腕を挙げると痛みや引っかかりを感じる方は、指先を上かやや後ろに向ける(外旋)ことで、骨同士の衝突を防ぎやすくなります。自分の肩のタイプに合った向きを選ぶことが、安全にストレッチを続けるポイントです。
痛みがなく、もっと伸ばしたいと感じる方は、手を置く位置を肩の高さ(90°)からさらに高い位置(150°)へ上げていくと、ストレッチ効果が高まる可能性があります。まずは肩の高さから始めて、無理のない範囲で少しずつレベルアップしていきましょう。
肩こりは「恐怖」で治すものではありません。正しい知識を持って、安全に向き合うことが何より大切です。
今日からできることから、ぜひ試してみてください。
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